ハーバリウムお箸

今回、ハーバリウムお箸の製造のご依頼を頂きましたのは 有限会社アムズの共田真紀様です。

共田様は普段はフリーランスの歯科矯正医として勤務されているのですが、歯科医院の開業準備を行いながら、本業がお休みの日に自宅サロンでお花のレッスン(Salone felice )をされています。また歯科医師としては診療以外にも大阪市内の中学校でキャリア教育の講師も担当もされ、認定医取得のための勉強、学会参加、趣味のエレクトーンやスポーツの時間も確保しながら、日々活動されています。ご自身の様に自宅でサロンを開講希望される方の指導もされています。Salone felice についての詳細はこちらをご覧ください。【 https://salonefeliceee.wixsite.com/salonefelice/blank 】 

 共田様のHPにも書かれていますが、ご自身がお花の講師をしていて、『お花には癒しとリラックス効果等、想像以上のすごい力がある。ハーバリウムも世間で流行っているがボトルに入れたものをもらっても飾るだけ・・・。もっと生活に密着して実用的なものとハーバリウムを合体できれば・・・!』と考え、ひらめいたのが「ハーバリウムお箸」でした。

 『他では手に入れられないオリジナルで、世界でもオンリーワンのものが欲しい!』

そして、『難病を抱えていても自宅で仕事ができれば、同じような人たちの役にも立てる!』

どうして、急に難病のお話が出てきたのかと言えば、ご自身が難病を患われたことがきっかけだったそうです。ご自身は歯科医という事もあり、職場で病気についての理解を得られたが、同じ難病で苦しんでいる人の中にはそうはいかずに、退職に追い込まれたり、様々な原因で安定した収入を手に入れる事が出来ない人もいる。その現実を目の当たりにしたときに、自分が出来ることは何だろう、と考えたそうです。そして、先述したように、お花にはセラピー効果があるというのも、実体験や、身近な人をみていた経験から感じられていた、ということもあり、その結果、導き出したのが【ハーバリウムのお箸を作る!!】という事でした。

ですが、ハーバリウムのボールペンは海外製のものを良く見かけるが、液が漏れたり、不良品も多い・・・それが現実でした。でもそれなら・・・海外製でなく、日本製なら安心した商品を作れるかもしれない!と、まずはネット検索!

「モノづくり、プラスチック、お箸・・・」などで調べるとたくさんの結果が出てくる、出てくる。だけど、トップには「痩せ箸」で実績のあるミノル化学工業株式会社が出てくる。世界初の曲がるダイエット用のお箸を作っているみたいだ。説明文を読むと試行錯誤でつくりあげたようである。実際に購入して使ってみたら、小学校の子が素麺を食べられるぐらい、滑らないし、ちゃんと作られているし、工夫されているから確かに早食いの防止にもなる。ここならお箸作りのノウハウがあるし、任せられるかもしれない・・・。

 また「ミノル化学の強み」を見ると「初めての人でも安心」 「オリジナル用品の企画開発」とある。そして、ミノルキューブのページでは「プリザーブドフラワー」関連の商品も扱っていた!!自分の思う条件全てを満たしているのは、もうこの「ミノル化学工業株式会社」しかない。自分の考えるハーバリウムお箸を頼めるのは、完全にここしかない!!とありがたいことに思ってくださったそうです。

そして、2019年12月末にメールにてお問い合わせ頂きました。お正月をはさみましたので、年明けからメールを頂いて数回のやりとりの後、弊社にて参考図面を書いて提案させて頂き~モデル試作とステップを踏んで進んで行きました。 ↓ 図面をもとにできたのが、下記のハーバリウムお箸の手作りモデル(試作品)です。一見したところでは本製品との

区別がつきません。(完成度の高い試作品ができました。)

 

◎モデルパーツ別

◎モデル組み立て

◎モデル完成品

この時のシルバー部はアルミの加工品だったのですが、実際は全て射出成型品で作成いたしました。お箸本体で1面、水槽で1面はアクリル樹脂にて成形、キャップとジョイント部品それぞれABS樹脂成形に金属メッキ(電気メッキ)と水槽部のキャップはエラストマーをランナー切り替え式のセット取り1面で金型は合計3面で仕上げました。実際お箸部をアクリル透明で仕上げるのには、リスクが伴います。理由はまず、気泡、ゴミ、成形ムラなど、不良の多発が容易に想像できるからです。安定した商品を継続的に成形できるようにするにはもちろん成形条件も重要ですが、何より製品設計~金型構造にも結構なノウハウが詰まっています。専門的にはランナー形状、冷却装置、ゲート位置など様々な条件が整って共田様のこだわりでもあったお箸の下部分の透明化を成功するに至りました。

Salone felice 様で生花のお花を入れたハーバリウムお箸 「fiorium~フィオリウム」の完成品の画像を添付いたします。フィオリウムとはイタリア語の「花~fiore」とラテン語の「空間~arium」を意味する言葉を組み合わせた造語です。現在、特許・商標登録出願中(TM)です。ここでは一部のご紹介になりますが、共田様の運営されるInstagramでは他にもたくさんの写真がございますので、ご紹介させていただきます。

写真の様に本当にきれいに完成いたしましたので、共田様からは完全にイメージ通りの仕上がりで、大満足です!と喜びの感想を言ってくださいました。当初、使われているのは造花とばかり思いこんでいましたが、お聞きすると、「そこはポリシーで造花は一切使っていません!」と「プリザーブドフラワー」や「ドライフラワー」など生花を加工されたものだそうですので、「世界で1つだけしかない、あなただけのオリジナルのお箸」と言われるように商品の付加価値を上げているポイントですね。

 また共田様は論文などを書かれている経緯もあることから、商品をつくるのと同時進行での特許出願、意匠登録、商標登録につきましても弊社のネットワークでのブレーンをご紹介させて頂き、アドバイスをもらいながら、最終的にはご自身で出願されました。また商品の完成後必要となる透明パッケージ、台紙作成のご相談も承り、ご協力させて頂きました。また弊社としてもかなり努力をして出来上がった商品ですので、商品の販売につきましても完成品を仕入れさせて頂き、販売もさせて頂く予定です。世界初の「ハーバリウムお箸 Fiorium」完成です!

弊社でもAmazonにて取り扱い予定です。乞うご期待下さいませ。